2012年12月25日火曜日

航海52日目10月14日(大運動会)

2011年10月14日(日)52日目

天候曇り時々雨(ハリケーン2つが傍にいるので船の揺れもきつい)。船内時刻:日本時間ー12h、今夜24時に一時間遅らせる予定。日本の地球の裏側にいるという実感はないが、日本時間との時差を知る時には遠くへ来たことを感じる。歩数:9,075歩、約5.2km

2:30起床。昨日から夕食の時間を17:30からの組に変更してもらっているので早く寝ることができ良く眠ることができた。まずは8階プロムナードデッキ左舷側で作業開始である。今は毎日船内での暮らしなので書くことに苦労するかと思うがそういうことはない。

毎日の船内での企画、出来事や食事等での会話を通しての体験を2~3時間という短い時間でまとめるのだから、時間内に書くことがないということはない。それほど食事やティータイムでの会話が楽しくかつ有益なので日記に書いてしまうのである。作業は5時20分頃終了し、船室へ荷物を置き、星を見る会参加のために10階デッキへ行った。

星は1ケしか見えない。それでも3ケまでようやく見えるなかでの「星のおじいさん」の話が始まった。以前札幌から参加のIさんが、夜デッキで星を見ている白髪の男性とお話をしたが、その人は子供の様に星について熱っぽく話していた、と聞いたことがある。もしかしたら、その人がこの「星のおじいさん」かもしれない。歳は私とそれほど違わないだろうが、暗い中でのことなので詳しくはわからぬ。

ただIさんからその話を聞いたとき、少なくてもこの船に星の詳しい方が乗っているから、星の話を聞けるかも、と期待したのであった。この話は、航海当初企画で「南十字星をみよう」みたいな企画を立ち上げた人がいるが残念ながら、勝手に見なさい、というような中身の上に、私はニセ南十字星など聞いたことがありません、という残念な若者の企画の直後だったので期待していたのである。

この星のおじいさんは伝言板でしか連絡はしないと言っていた。そしてこの方は、この伝言板で自分を「星のおじいさん」と名乗った。この会はそろそろと立ち上がり参加者は当然増えてきた。分厚い本や早見表とペンライトを持って参加のご婦人もおられる。いまのところ参加者は女性が多い。合計10名ほどか。

男性はいるが本を片手に女性のように熱心に聴く男性はいない。だから暗い中聞こえる声は、男性は説明している「星のおじいさん」と質問する女性の声がほとんどである。私は女性に感心することが多い。

私は幸いに、本人に言わせれば、貪欲にこの航海を楽しむつもり、というご婦人何人かにお会いできた。4階レストランでの席の場所が自由にならないというシステムのおかげで、たくさんの人とお話できる機会があるのだ。

ご婦人の方がオジサンに比べ興味の対象が広いのである。男性は私も含め、楽しみの対象範囲が狭い人が多いのかもしれない。

今日は今航海最大のイベントである第77th 洋上大運動会(テーマ:みんなではばたけ 未来への虹)が開催される。これは若者たちが主体となって計画され準備されてきたもので、彼らはそのために徹夜をしたこともあると聞いている。

我々その他一同も5日前から練習に取り組んできた。それが本日開催されるのだ。誕生月で白、黄、青、赤組に分かれる。黄組の私は売店で購入した地球一周と書かれた黄色のTシャツを着て、黄色の日本手ぬぐいを頭にまき参加したのである。

プログラムと私のコメント(括弧内)

 9:00~ 開場
 9:25~ 全力ハイタッチ(参加者数カウントでこれも点数となる。黄色組は参加者は少ない)
 9:30~ 全力開会式  (まいった。船の汽笛まで鳴らした。動画で撮っておけばよかった)
10:00~ 全力ムカデ競争
10:00~ 全力水汲みリレー
10:45~ 全力玉入れ
11:10~ 全力大縄跳び
11:20~ 中間発表   (黄色は二位)

11:30~ お昼休憩 及び (4階レストランへ行った。カツカレー)
       応援合戦練習
13:10~ 全力応援合戦 (私は一位黄色組、以下青組、白組、赤組と予想したが、結果は全く違っていた。一位白、二位黄色だった。これで万事休す)
14:00~ 全力虹かけリレー
14:25~ 全力障害物競争
14:50~ 全力団長対決  (白1位、黄2位)
15:00~ 全力三種盛り
15:20~ 全力ノルディックリレー(中止となった)
15:35~ 全力綱引き
16:15~ 全力閉会式
14:25~ 全力障害物競争

朝から船内全体がざわついている。いよいよ大運動会が始まるのである。運動会の準備を通じての若者たちに対するオジサン、オバサンの評価は高いものであった。昨日のアフタヌーンティーの時に、ご夫婦で参加のドイツ人の奥さんが「ああいう若者がいるのだから日本の未来は明るい」と言っていたことに象徴される。勿論若者全部に当てはまるものでもないことも事実である。

オジサンもオバサンも気分が乗っている。顔には踊りに登場するハムスターよろしく顔や髪にペイントする女性も多くいた。私設応援団長のオジサン始め数名の男性は、顔に黄色を塗り付けてしまった。でも当然これらの色は洗うとすぐ取れるものである。

ご婦人は当初黄色いリボンを、初め恥ずかしかっていたが、今日は頭にしている方も多くおられた。私は、黄色いTシャツと頭には黄色い手ぬぐいを巻いたいでたちである。更に手には花の配られたボンボリなどを持ち応援したのである。

オジサン、オバサンの恰好をみる限り老人ホーム状態である。この状態は過去のブログピースボート航海記で表現されていたのだが、その理由がわかった次第である。別に老人ホームの準備でも悪いことでは全然ない、と私は考えている。私は時々写真を撮りながら応援した。今日はカメラは腰のケースに入れてある。


選手宣誓(各団長)


黄組のコンセプト  横断幕部門優勝
応援合戦踊りなどにコンセプトを取り入れた


大縄跳び、黄色は白組とともに一位
場所は9階デッキ


10階デッキから会場の9階風景

段々気持ちが高ぶってくるのがわかった。また黄色は良い具合に勝つのである。途中昼ごはんで休戦してから、点数の高い応援合戦である。私はこれで黄色の優勝を確信したのであった。でも審査員の見方は大きく違っていたのを最終結果発表の時に知ることとなるのだった。雨が時折降り出す。床を拭きながらの競技である。


女優の松田美由紀さん

段々白色と黄色のつばぜり合いを感じるようになってきた。しかし私は、応援合戦では、勝てたと思っていた。最後の種目の綱引きが白優勝、黄色2位の結果の後、降雨のため閉会式が8階スターライトへ変更となった。


会場に行くとおかしなことに、黄色の人が少ないのである。白は多く集まっている。黄色は会長までいない。なんだこれは、と思っていた。関係者は黄色組の会長を探している。そのうち遅れて会長は来たが相変わらず黄色の人が少ない。結果の発表が始まった。応援合戦では白一位、黄色二位、そして僅差ではあるが総合優勝は白、黄色は二位であった。


優勝が白、と発表された瞬間
右は優勝の白組応援団長

閉会式終了後、シャワーを浴び、服を着替え、黄色組とは決別したのである。いつまでも未練たらしくしていたくない、と思ったからである。そう思うほど気持ちが入っていたのだ。そして夕食を取りに4階レストランへ行った。KUNIさんご夫婦も同じテーブルであった。奥さんは私と同じ黄色組であった。優勝できると思ったと話をしながらいつの間にかダンスの話となった。このご夫婦はダンスが上手である。

私の隣にはよくKUNIさんに相手をしてもらっているダンスの上手なご婦人もいた。この方は上手で、練習の時も私から相手をお願いできないでいる。そういう上手なご婦人はたくさんおられる。このご婦人はKUNIさんから最近足を踏まれないようになったのは上達したからだ、と褒められていた。

別れ際、KUNIさんが25cmで底が滑ってダンスに使える靴を勧められた。40ユーロと10ユーロの中間くらいというので、考えてみることにした。問題は靴の寸法である。0.5cm大きい。普通の靴は滑らないので踊りにくく、今はモロッコで購入した底が革製で床への滑りがよいスリッパを使っているが、不便なのである。このあと18時からKUNIさんは練習会を企画に入れているのである。私は今日は失礼させていただく旨を伝えてある。

カサブランカでお酒を飲み20時頃就寝した。

IDカード
17:29 レストラン ビール  529円
18:16 カサブランカ  ICESET 230円

自販機 お茶 2       400円 

     合計 1,159円

終わり


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